この5年間で法務転職は売り手市場になった
「法務転職は難しい」はもう古い
法務転職を取り巻く環境は、この5,6年で大きく変わってきています。一言で言えば「買い手市場」から「売り手市場」に変化しており、転職を考えている人にとっては有利な状況になっています。
この変化は年収にも反映されています。一例を挙げると、ポテンシャル採用で提示される年収が、平均的に50万円前後アップしているのです。
また以前は、女性の採用に対して、ライフイベントを警戒して敬遠するケースも多くありましたが、やはりこの5年でそうした企業も少なくなってきています。
法務転職が売り手市場になった背景とは
なぜこの数年間で法務求人が増えているのでしょうか。そのカギは、「仕事が仕事を生む」という法務人材特有のメカニズムです。
まず前段階として、大企業の景気がよくなったこと、またインターネットの発展により世間からのコンプライアンス意識が強くなったことなどから、特に5,6年前から法務需要が増えてきました。
各企業に法務職が増えるとどうなるでしょうか。いままで信頼関係をベースにほぼノーチェックで契約書を締結していた取引でも、きちんと法務が関与して、赤字の修正案が入った契約書がやり取りされることが増えてきます。
もし相手となる取引先が赤字の修正案が入った契約書のやり取りを増やしてきた場合、おのずと自社でも、契約書を扱える法務が必要になっていきます。このように連鎖的に法務需要が高まった結果が、昨今の売り手市場と言えるでしょう。
法務にも「当事者意識」が求められる世の中に
「正しい法律知識を持っている」だけの法務では足りない
単に法務人材の需要が高まっただけでなく、求められる「質」もこの数年で変わってきています。
十数年前まで法務部に対するイメージは、何か法的なアクシデントが起こった場合に対応する「臨床法務」がメインでした。既に起こってしまったトラブルや事故に対し、できる限り迅速に、企業の被る損害を最小限に抑えることを担う、紛争解決のプロとしての法務です。
しかし徐々に、アクシデントが起きてから対応するのではなく、そもそもアクシデントを起こさないようにする「予防法務」まで求められるようなってきました。
昨今は医療の世界でも、病気を未然に防ぐための「予防医学」がたびたび話題になっています。これと同様に、法務の世界においても予防の観点がより重要になっているのです。
特に今の時代は、SNS等の発達により、企業のマイナスの情報が世に出回るのも非常に早くなってしまっています。そのため、問題が起こってから対処するのでは、企業が被るダメージが大きすぎるのです。こうした背景もあり、法務においても「予防法務」が求められるようになりました。
事業にも当事者意識を持った法務が求められている
さらにここ数年で、事業面にも積極的にかかわる「戦略法務」も求められるようになりました。
昨今はM&Aや海外進出、新領域の事業の法的適合性の判断や許認可の取得など、法務関連領域が事業戦略を大きく左右する局面が増えてきています。それらのトピックに対し、専門家として経営レベルの議論ができる法務が必要とされているのです。
これまでのような「外野からのサポート」ではなく、当事者意識をもって事業を推進できる能力が問われています。そこでは、
「適法・違法の判断だけではなく、ビジネスを推進できる」
「取引を成立させるための落とし所まで考えられる」
といった法務が求められているのです。
まとめ:事業への当事者意識を持った法務が求められている
トレンドの変化を押さえた転職活動をしよう
法務転職が売り手市場になっているとはいえ、そこでどのような法務が求められているのかを把握しなくては、転職の成功もおぼつきません。
繰り返しになりますが、今一番求められているのは「事業に積極的に関われる」「当事者意識を持っている」法務です。職務経歴書や志望動機を作成する際や、面接でのアピールに至るまで、トレンドを押さえた方向性になるよう気をつけましょう。
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